最終更新日:2023/02/20
日本古代史ネットワーク 講演会「日本海の神々」
を語る。
糸魚川のヒスイは、勾玉に加工され、何処の 誰に 使われたのか?
青・白色・緑・透明などの管玉とセットで繋げられ、高貴な人の装飾品として、九州の王墓から出土する。勾玉と管玉の日本海ルートで交易されたのか? そのルートに大国主命は関ったのか?
古事記に記された建御名方神の争いに「越の国」の人々はどう関ったのか?
裏山・下馬場・斐太高地性集落は、日本海から来る軍船を発見・伝達し、吹上の玉造集落と人々を守れたのだろうか?
奴奈川姫は、激動の歴史の中で、どんな生き方をしたのか?
- 目次
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- 講演内容の一部を紹介
- 記録(資料と動画)
2023/02/19 New! - 関連リンク
- キャンパス・駐車場案内図
- 東京方面からの交通手段例
- 日時
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2022年11月5日(土)
- ✅ 開場:午後1時00分
- ✅ 開始:午後1時15分
- ✅ 終了:午後4時30分
- 講演テーマと講師
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- 「日本海の神々」
講師:河村哲夫(歴史作家)
日本古代史ネットワーク副会長 - 「日本海ルートと出雲族繁栄の歴史」
講師:丸地三郎(古代史研究家)
日本古代史ネットワーク会長 - 「奴奈川姫」
講師:川崎日香浬(日本画家)
日本古代史ネットワーク理事
- 「日本海の神々」
- 会場
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- 上越教育大学 講堂
-
所在地:〒943-8512
新潟県上越市山屋敷町1※右下地図のマーカーの位置です。地図を拡大してご覧下さい。
※学生用駐車場を利用できることになりました。(2022/09/30 New!)
▶ キャンパス・駐車場案内図※正門は東の県道上越新井線側ですが、バス利用の場合は南側から入構することになります。
- ★ アクセス
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右地図と▶東京方面からの交通手段例(下にジャンプ)をご覧下さい。
- 定員
- 300名
- 参加費
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- 一般:1500円
- 大学生:500円
- 中・高校生:無料
※会場受付にてお支払いください。
- 申し込み
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- メール:info@nihonkodaishi.net
- ハガキ:(宛先は終了につき省略)
※氏名/住所/電話番号と「古代史の解明!」申込と記載ください。
- 主催者
- 日本古代史ネットワーク
- 後援
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- 上越市・上越市教育委員会
- 妙高市教育委員会
『講演内容の一部を紹介』
「吹上遺跡」は、新潟県の西に広がる豊かな頸城平野の西の山際に近い旧河道の微高地にある。弥生時代中期にヒスイの勾玉と緑の管玉を生産するために構築された。当初より洗練された技術と分業した作業行程を持ち、大量生産が行われた。出土する土器の八割が北陸系・二割が信州系でスタート、後半の時期には八割が信州系と逆転した。考古学の書籍は、このように記す。
水田稲作が主体の弥生時代の豊かな水田地帯に、突然、「工業団地」:工業生産専従の集落がつくられたことになる。糸魚川からヒスイの原石と高度な加工技術を供給し、石器の加工に定評のある信州人を技術員として移住させ、計画的に、勾玉・管玉の大量生産が行われた。
北陸と信州と頸城の力を一ヵ所に集める力を発揮したのは、斐太神社に祀られる出雲の大国主命・事代主命。古事記に記される大国主命と奴奈川姫の物語と、その二人の間に生まれた建御名方神が加わり、豊かな時代を築き上げたもの。
大量生産された勾玉・管玉は、「日本海を行き交う弥生の宝石」の日本海ルートを経由して、北九州に運ばれ交易された。このルートの詳細や交換として出雲族にもたらされた「品物」は、講演の中であきらかになる。
頸城平野の平和な生活が脅かされた大事件が発生する。それは古事記の記す出雲の国譲りだ。異議を唱えた建御名方神が争い、敗れ、諏訪に逃げ込み、その地から出ないと約束したと記される。その物語は、吹上の玉造の「工業団地」にも大きな影響を与えた。日本海を見渡せる高地性集落の裏山遺跡が急遽作られる。敵の軍船が来たら、狼煙を上げ、下馬場の高地性集落に伝え、斐太遺跡の高地性集落に伝える。手筈は整い、斐太の高地性集落には、北陸の土器を持った住民達が逃げ込み、防御できるように、深いV字型の塹壕も掘られた。
果たして、敵方の建御雷神(武甕槌神とも表記され茨城県の鹿島神宮に祀られる)の軍船は、直江津に入って来たのだろうか?
建御名方神が諏訪に入ったルートは、糸魚川から塩の道を通って行く道と、直江津から南下する道の二つのルートが古代史研究家の中で唱えられている。どちらのルートの可能性が高いのか? 講演会の中で検討したい。
大国主命と共にヒスイの勾玉の価値を最大限に高めた奴奈川姫(沼河比売)は、この波乱の中をどう生き抜いたのだろうか? 奴奈川姫の姿を美しく日本画に描き出してきた画家の川崎日香浬さんに語ってもらう。
戦後75年経た現在、古事記/日本書紀などの文献に記載された「神話とその時代」は、歴史学で取り扱われることは有りません。 実際に、中学校・高校の教科書でも、一切触れていません。(中国の史書に、文献史料として記載された邪馬台国と卑弥呼のことだけが例外的に取り扱われていますが。) 弥生時代を含む古代のことは、発掘された遺跡・遺物から、考古学者だけが記述をしている状態です。しかし、考古学は万能ではなく、「人と人の物語」には触れることも、政治情勢を明らかにすることもできません。
歴史学者津田左右吉氏が神武東征を疑問視する材料となった白肩津・楯津の地は、指摘のように、現在は大阪平野の真ん中にありますが、復元された大阪湾の古地図で見ると、古事記に記されるように上陸可能な海に面した処に存在します。現在の地形を見て、上陸地点であるはずがないと判断され、虚構と断罪されてしまった記紀神話を、歴史の観点から見直すことによって、甦らせることができると考えます。
古事記/日本書紀の神話には、奴奈川姫のような「人と人の物語」が活き活きと描かれています。考古学の発掘した史料と沢山の伝承や神社の存在などを精査して、神話に書かれた事実を繋ぎ合わせて、「生きた人と人の物語」の判る古代の歴史を編むことに挑戦しています。新しい視点をもって記述された古代史を、読んで、聞いて、楽しんで頂ければ幸いです。
講演会の記録 「日本海の神々」2023/02/19 New!
古事記に歌と共に記された求婚の話で有名な奴奈川姫ゆかりの地で、ヒスイの勾玉・管玉を生産した吹上遺跡に近い会場で、臨場感あふれる古代の「日本海の神々」の講演が行われた。
- 1. 「日本海の神々」 河村哲夫(歴史作家)」
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- 資料 「日本海の神々 ~古代日本海文化~」 PDF約 4.0MB
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動画 28分 YouTube 動画リンク
https://youtu.be/OqzCV7s8hOc
- 2. 「日本海ルートと出雲族繁栄の歴史」 丸地三郎(古代史研究家)
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- 資料 「日本海ルートと出雲族繁栄の歴史」 PDF約 11.2MB
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動画 1時間11分 YouTube 動画リンク
https://youtu.be/KTuANqxIdXM
- 3. 「奴奈川姫」 川崎日香浬(日本画家)
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- 資料 「奴奈川姫」 PDF約 3MB
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動画 1時間5分 YouTube 動画リンク
https://youtu.be/k0mmBhXx1UY
- 4. 質疑応答
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動画 18分 YouTube 動画リンク
https://youtu.be/Z7y6Mke4cyI
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動画 18分 YouTube 動画リンク
関連リンク
- 奴奈川姫の伝説(糸魚川市のサイト)
- 諏訪大社(大社のサイト)
- 諏訪大社(ウィキペディア)
- 斐太歴史の里:斐太遺跡
- 国土地理院 地形図 ⇒⇒⇒⇒⇒
※別ウィンドウで斐太遺跡周辺の地形図を表示したい場合は ◎こちら◎
- グーグル・マップ検索
-
川崎日香浬さんのサイト
「こしひかりのえとりえ」
キャンパス・駐車場案内図
学生用駐車場が利用できることになりました(2022/09/30 New!)。下の写真は北側上空から撮影したものです。
東京方面からの交通手段例
東京駅(大宮駅)⇔ 上越教育大学の交通手段参考例です。
- 東京駅から
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- 09:32 発 東京駅 新幹線「はくたか」557号
- (┣ 09:57 発 大宮駅 発 同上)
- 11:24 着 上越妙高駅 (⇒ タクシー 3,510円(約20分)⇒ 上越教育大学)
- 11:37 発 上越妙高駅 えちごトキめき鉄道「妙高はねうまライン」
普通 直江津行き(高田駅まで 250円、春日山駅まで 280円)
- 11:43 着 高田(新潟)駅
- (⇒ タクシー 1,620円(約10分)⇒ 上越教育大学)
- 12:33 発 本町6丁目バス停 頸城バス 路線番号5 教育大学線(240円)
(駅から約 350m、1時間に1本)
高田駅から最寄りのバス停「本町6丁目」(赤いマーカー)
- 12:44 着 教育大学バス停(他2バス停も同一料金)
- 別案
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⇒ 11:43 高田駅(下車せず)⇒ 11:48 着 春日山駅
- タクシー 1,170円(約10分)⇒ 上越教育大学
- 徒歩約 2 km(約25分)⇒ 上越教育大学
- ※ 春日山駅と上越教育大学を結ぶバス路線はありません。
- 東京駅へ
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- ● 頸城バス ❺ 教育大学線(240円)利用
- 17:29 発 「教育大学」バス停
(「藤巻西」バス停でも 17:30) - 17:41 着 「本町6丁目」バス停
(高田駅まで 390m)
- 17:29 発 「教育大学」バス停
- ● 別案:徒歩約 2 km(約25分)
⇒ 春日山駅(「妙高はねうまライン」上越妙高駅まで 280円)- 17:12/17:43/18:04 発 利用可
- 18:09 発 高田駅 えちごトキめき鉄道「妙高はねうまライン」
普通 妙高高原行き(上越妙高駅まで 250円)
- 18:16 着 上越妙高駅【乗り換え】
- 19:14 発 上越妙高駅 新幹線「はくたか」574号
- (20:50 着 大宮駅)
- 20:16 着 東京駅
- ● 頸城バス ❺ 教育大学線(240円)利用