最終更新日:
2024/03/20

古代史論文

古代史論文の募集要綱

「古代史論文」を募集しています

1.タイトル・内容
  • タイトルは自由。
  • 内容は日本古代史にかかわるもの。
  • オリジナルなもので、新規に書き下ろされたもの。
  • 引用は明示し、出典も示してください。
2.応募資格
  • 日本古代史ネットワークの会員であること(一般会員 又は 特別会員)。
    (会員でない方は、応募時に一般会員の申込みをしてください。)
  • 筆名の使用を可とします。
3.頁・文字数及び図版
  • 表題等を含めA4で20頁程度でお願いします。
  • 図・写真は、頁数に含むものとします。
4.紹介文
  • 200字以内で添えて下さるようお願いします。
  • 自己紹介など
5.提出書類と提出先
  • 提出書類: 電子データとしてメール添付下さい。
  • 提出先: メールはこちら ronbun@nihonkodaishi.net
  • 図・写真は、本文中にある場合も、鮮明度を確保するため、別途添付頂けると幸いです。
6.提出期限
  • 特に期限を設けず随時受け付けます。
7.その他
  • 文字数と図・写真枚数が多い場合は、ご相談下さい。

審査委員会で選定した論文を掲載いたします。

古代史論文 : リスト

論文タイトルをクリックすると掲載PDFへ頁が移ります。スマートフォンの場合はダウンロードになります。

019.『倭国の創生期』
大川 直士(一般会員) 掲載日 2024年3月

私は、九州大学院理学研究科を修了後、企業にて研究開発に従事していました。私は在職中より古代史に興味を持っていましたが、定年退職後はその魅力に取り憑かれています。私は、自然科学的な考え方、即ち、これまでにいる考古学上の知見、文献、遺伝学、人類学などの様々な事象を包括的に考察することによって、古代史を明らかにしたいと考えます。その第一歩として、今回は倭国の創生期の歴史をまとめました。

018.『狗奴国残照。阿蘇祖神、草部吉見命の謎』
油 獏(特別会員) 掲載日 2024年2月

邪馬台国九州説において、北部九州以上に鉄製武器を集積した火(肥)北部が邪馬台国の南に在ってその存在を脅かしたとされる狗奴国にも比定される。その時代、大量の褐鉄鉱を産出する阿蘇の考古が特異な姿をみせ、阿蘇の祖神、草部吉見命の存在が狗奴国王、卑弥弓呼の投影とも思わせる。狗奴国における邪馬台国との抗争、そして、大和王権との葛藤は九州を舞台とした古代日本を彩る大叙事詩。

017.『帯方郡から一万二千里余里 見過ごされてきた『史記』「古朝鮮方数千里」』
田口 紘一(一般会員) 掲載日2023年12月

『魏志』倭人伝に記されている「帯方より女王に至るには万二千余里」という記事を、陳寿はどこから入手したのだろうか。従来の有力な説に「帯方太守の捏造」というものがある。そうであるならば、魏皇帝は、そのような不確かな情報をどうして安易に受け入れたのであろうか、という疑念がわく。今回、三国時代以前に書かれた中国の歴史書のなかから、それに関わる重大な記事をみつけたので報告する。

016.『鬼の話。⿁とされた古代産鉄氏族の謎』
油 獏(特別会員) 掲載日2023年9月

吉備の温羅(うら)や阿蘇の鬼八、科野(しなの)の魏石鬼八面大王など各地に遺る「鬼」の伝承には、古い時代の産鉄、金属精錬氏族と大和王権の征討軍の葛藤が見え隠れしている。そして、その背景には東南アジア由来の褐鉄鉱による弥生製鉄の存在が在った。

015.「『魏志』倭人伝 倭国への行程 陳寿の得た複数資料と困惑」
田口 紘一(一般会員) 掲載日2023年9月

倭国への行程について、先行して発表された魚豢の『魏略』に対して、それを上回る記述をするために、陳寿はどのような資料を求めたのか。このことから掘り起こした。

『魏略』と比較することによって、陳寿が求めた資料が複数であることが浮かび上がり、その複数の資料の整合性を取るのに、苦労・困惑したであろうこと、そして、それを通して、真実らしきものも浮かび上がってきた。

014.『高良玉垂命とは誰か――筑後古代史の謎への挑戦』
河野 雄一(一般会員) 掲載日2023年2月

本稿の目的は、筑後国一宮である高良玉垂宮の祭神高良玉垂命の正体を解明することである。

高良玉垂宮以外の神社に残る伝承や『八幡愚童訓』との関係から、高良玉垂命が時代の変化に従って変容したプロセスを踏まえてその正体に迫ることによって、高良玉垂命をめぐる千年来の論争に終止符を打つことを試みたい。

013.『渡来民と「弥生人」の関係についての一考察』
秋月 耀(一般会員) 掲載日2023年2月

渡来民たる「弥生人」が、何時、何処から、如何に、渡来したのかについて解明するためには、次の二つの論点を明確にすることが必要となる。第一点は、渡来の実行可能性との関係である。第二の論点は、水田稲作拡大の実態との関係である。

本稿では、日本列島で水田稲作が伝播し拡大した状況を中心に、渡来民と「弥生人」の関係について考察する。

012.『魏志倭人伝の「大倭」と行程日数誇張の問題について』
高田 星司(一般会員) 掲載日2023年2月

九州説と畿内説は互いに排斥しあうものではなく両立するのではないかと考えている。九州・畿内両説が両立する可能性、と言った場合、「女王国」・「女王之所都」そのものは九州にあったと見做す他ない。そして、その「女王国」は畿内ヤマト政権の出先機関のような存在だとし、且つそれに関して魏志倭人伝には情報の錯綜から来る錯簡または誤記が存在するというのが私見である。

011.『日本古代史研究のあり方―基本的視点と方法論―』
秋月 耀(一般会員) 掲載日2022年8月

日本の古代史については、多くの基本的論点が未解決のまま残されている。他方、実に多く関連する考古資料や文献が残存している。日本古代史の研究をさらに進めるには、国際標準である基本的な視点と科学的思考に基づく方法論が欠かせない。

本稿は、日本古代史研究のあり方についてのガイドラインの一例を提示し、問題提議とするものである。

010. 『考古資料に基づく大和王権成立過程の一考察』
秋月 耀(一般会員) 掲載日2021年12月

日本古代史の核心は大和王権の成立であり、それは政治権力が形成・確立される過程である。そして、これを象徴するものが銅鐸、銅鏡等の青銅器と鉄剣等である。

本来、古代史研究の基本は、考古資料を検証することにより蓋然性を追求し、これを踏まえて、他の文献等と総合的に分析評価することである。銅鐸、銅鏡等を再検証すると、『古事記』『日本書紀』等に記述された神話との抜本的相違は見いだせない。

009. 『西暦247年および248年の日食と天の岩戸伝説』
酒井 正士(一般会員) 掲載日2021年10月

国立天文台・相馬らによれば、西暦247年3月24日と248年9月5日に、九州北部で食分0.95以上の日食が観察された。247年の日食は日没帯食で、ほほ完全に欠けたところで日没を迎えた。一方、248年の日食は日出帯食で、大部分が欠けた状態で陽が昇り、一時間かけて成長・復活した。西暦247~8年は卑弥呼の没年にあたり、これらの日食が「新旧女王の代替わり」を象徴するエピソードとして、天の岩戸伝説に組み入れられた可能性も考えられる。

008. 『難解な古代史を疫病で検証する』
たかみやしんじ(特別会員) 掲載日2021年8月

中国武漢市に発した新型コロナウィルス禍が長期化している。中国の漢代から三国時代においても疫病が蔓延し、日本に持ち込まれることがあった。この古代における疫病の蔓延が日本建国史に与えた影響について幾つかを検証してみた。

007. 『現実的視点からの邪馬台国論』
秋月 耀(一般会員) 掲載日2021年5月

従来の邪馬台国論は、魏志倭人伝の字句解釈が中心で、議論は尽きることがない。

だが、魏志倭人伝の研究にも、歴史研究の基本に立ち返り、政治・経済・社会等、現代社会と共通する現実的な視点が欠かせない。日本古代史の核心は、日本民族と国家の原点である大和王権成立をめぐる動向であり、邪馬台国論も無縁ではない。このような現実的視点から再検証することにより、多くの論点を見出すことができる。

006. 『魏志倭人伝で陳寿が用いた「春秋の筆法」を解読して得られた8つの解その2』
細川 圭弘(一般会員) 掲載日2021年3月

その1では、魏志倭人伝で陳寿が用いた「春秋の筆法」を解読し、邪馬台国までの里数表記が10倍にされていることを立証した。その2では邪馬台国の戸数(人口)の誇大表記など残りの7つの解を解明する。

005. 『「紀年復元」の新手法〜継体朝並立説から実年代を求める〜』
伊藤 雅文(一般会員) 掲載日2021年3月

明治以来の紀年論はいまだ結論を見ないが、「十干十二支の2巡繰り下げ論」や「允恭天皇崩御=453年説」があたかも通説のように引用されている。本稿では、特に後者を取り上げその根拠の危うさを指摘すると同時に、「無事績年」を削除するという新たな紀年復元法および(仁賢・武烈朝との)継体朝並立説から真実の紀年復元に挑む。

004. 『魏志倭人伝で陳寿が用いた「春秋の筆法」を解読して得られた8つの解その1』
細川 圭弘(一般会員) 掲載日2021年2月

陳寿が「春秋の筆法」を学び儒教に精通していたことから、魏志倭人伝に潜む「筆法」を解明することで、邪馬台国までの誇大な里数表記に規則性を見出し、新たな道程解釈を導き出した。同時に 10 倍で数字表記された 8 つの項目を発見した。

003. 『「魏志倭人伝」の行程と「水行十日陸行一月」について』
塩田 泰弘(一般会員) 掲載日2021年2月
002. 『魏志倭人伝からみえる 私の邪馬台国所在地考』
矢野 勝英(一般会員) 掲載日2021年2月
001. 『私の「邪馬台国」試論 ~魏志倭人伝より「邪馬台国」を読み解く~』
愛川 順一(理事) 掲載日2021年2月
b